整形外科・関節疾患治療センター

診療科のご案内
当科について
2017年8月より大塚病院整形外科に関節疾患治療センターを併設し人工股関節、人工膝関節、関節リウマチの手術に経験が豊富です。筋肉等を切らない最少侵襲手術(MIS)や術後の多角的疼痛管理により痛くない手術を行っています。
「関節疾患治療センター」についての詳細こちらをご参照ください。PDF [129KB]
大塚病院整形外科の目標は、安全で質の高い医療を提供することです。5名の整形外科医により、関節疾患、関節リウマチ、脊椎疾患、手外科、足の外科などを中心に診療に従事しています。紹介予約制ではありますが、紹介状をお持ちでない方、セカンドオピニオンを希望する患者様も予約センターにお電話いただければ、スムーズに予約を受け付けています。地域の医療機関と連携し、外傷から慢性疾患まで幅広い整形外科疾患の手術、保存療法を行っています。
臨床実績(手術件数)
項目 | 平成28年度 | 平成29年度 | 平成30年度 | 令和元年度 |
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年間総手術件数 | 619 | 634 | 697 | 672 |
人工股関節置換術 | 45 | 55 | 52 | 78 |
人工膝関節置換術 | 66 | 94 | 99 | 105 |
リウマチ関連の手術 | 31 | 38 | 20 | 33 |
人工骨頭置換術 | 27 | 26 | 33 | 29 |
脊椎手術 | 30 | 29 | 29 | 25 |
骨折の手術 | 289 | 313 | 298 | 273 |
外来診療日
紹介状がなくても、外来予約はいつでも受診可能です。
時間帯 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 |
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三部 | 中島 | 中島 | 三部 | ||
依藤 | 草野 | 依藤 | 三部/草野(交代制) | ||
スタッフ紹介
氏名 | 資格 | 専門分野 |
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三部 順也 みべ じゅんや (副院長) |
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関節リウマチ 人工関節 関節外科 脊椎外科 |
中島 大介 なかじま だいすけ (医員) |
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人工関節 骨折外傷 |
依藤 麻紀子 よりふじ まきこ (医員) |
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整形外科全般 |
草野 俊樹 くさの としき (医員) |
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整形外科全般 |
専門分野・特色
- 関節リウマチ(RA)
薬物治療が大きく変化してきましたが、薬物治療のみならず専門的な外科的治療を併用することで日常生活動作の向上を目指します。大塚病院は関節リウマチの拠点病院として、長年の関節リウマチの治療に関して実績と経験が豊富です。人工股関節置換術、人工膝関節置換術だけでなく、手指の機能再建術、人工肘関節置換術、肩関節の鏡視下手術、足趾の関節温存手術など、新しい時代のリウマチ手術にも力を注ぎ、手術法の改良や研究活動を行っています。
- 人工股関節置換術、人工膝関節置換術
毎年全国で6万件以上行われていますが、当科で最も多く、専門的に行っている手術です。いずれも最小侵襲手術(MIS)を導入しています。人工股関節置換術(THA)は股関節前方から8-10cmの創でアプローチします。筋肉を切離しないため、術後の回復が早くまた脱臼のリスクもほとんどない術式です。手術の翌日から歩行練習を開始し、1週間程度の入院で自宅退院も可能です。正座やスポーツも可能となり、原則的に日常生活に制限はありません。人工膝関節置換術(TKA)では両側同時手術も多く行っています。両膝の痛みを一回の手術で治療でき、ドレーンクランプ法により出血を抑え、両側例でも輸血なしで手術を行っています。術後の疼痛対策にも力を入れており、痛みのない手術を目指しています。また症例に応じて内側のみを置換する、より低侵襲の膝関節片側置換術を行っています。いずれの手術も正確で合併症を起こさない手術を心がけています。
- 頚椎、腰椎の脊椎疾患
まずはブロック治療などの保存的治療を試みます。ブロック治療で有効な例も多いのですが、保存的治療に抵抗する場合は手術的治療を行っています。腰部脊柱管狭窄症に対しては、局所麻酔下の脊椎制動術や開窓術、固定術など症例に応じた手術を行っています。脊椎圧迫骨折の新しい治療法BKP治療(バルーン カイフォプラスティ)も行っています。脊椎圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体を、骨折前の形に近づけ、椎体を安定させ、痛みをやわらげる治療法です。腰椎椎間板ヘルニアに対しては、ヘルニコアという薬剤を用いて局所麻酔下で椎間板を構成する髄核を融解することで、脱出したヘルニアの圧を下げて、疼痛を緩和させる椎間板(髄核)融解術を行っています。
- 骨折などの外傷症例
当院は2次救急病院でもあり、肩、肘、手などの上肢外傷、股、膝、足などの下肢外傷の患者様も多く搬送され、必要に応じて入院、手術治療を行っています。重症度や適応に応じて当日もしくは数日以内に、さらに地域の中核病院として、近隣医療機関との医療連携の強化も力を入れています。
- 手術時の疼痛対策として
麻酔科医の協力により全身麻酔と腰椎麻酔に加えて、ほぼ全症例に神経ブロック併用麻酔を取り入れています。今までの手術と比較して術後の痛みが軽減され、術後早期に運動開始が可能になりました。
- 最新の医療機器
平成25年より、術中に詳細な3次元画像を可能とする、最新の3DCT機器も導入しました。
ARCADIS Orbic 3D

最新の医療機器「ARCADIS Orbic 3D」

手術の様子
三部副院長公開講座・招待講演
- 「プライマリケアにおける疼痛管理」 平成28年3月
- 「高齢者運動器疼痛疾患の管理と対策」 平成28年6月
- 「股関節痛・膝関節痛と人工関節置換術」 平成28年7月
- 「運動器慢性疼痛疾患に対する薬物療法」 平成28年7月
- 「薬剤関連顎骨壊死 -最近の知見から-」 平成28年11月
- 「私の骨、大丈夫? 骨粗鬆症と転倒予防教室」 平成28年12月
- 「大塚病院の診療体制について」 平成29年7月
- 「関節リウマチ患者の腰下肢痛に対する外科的治療」 平成29年7月
- 「関節リウマチにおける足部変形とその治療」 平成29年8月
- 「高齢者運動器疼痛疾患のマネジメント」 平成29年9月
- 「関節リウマチの足部変形と治療」 平成29年11月
- 「関節リウマチ治療の新展開:高齢化、新規薬物療法と関節リウマチ手術」 平成30年2月
- 「リウマチ膝に対して人工膝関節が果たしてきた役割」 平成30年4月
- 「高齢者慢性疼痛疾患の管理と対策」 平成30年12月
- 「変形性関節症、関節リウマチの痛み」 平成31年1月
- 「肘関節外傷に対する人工肘関節置換術の機種選択」 平成31年2月
- 「リウマチ股・膝関節手術のあゆみと最近の動向」 平成31年3月
- 「関節の痛み、腰の痛みに潜む神経障害性疼痛」 平成31年3月
- 「関節の痛みをなくし楽しく歩こう」 令和元年5月
- 「関節リウマチの腰下肢痛と手術」 令和元年9月
- 「関節の痛み、腰の痛みに潜む神経障害性疼痛」 令和2年1月
- 「関節リウマチにおける足病変と治療」 令和2年2月