口腔科

診療科のご案内
当科について
主に開業歯科では対応が困難な顎の炎症、腫瘍、外傷、変形症などの口腔外科的疾患に対応しておりますが、全身麻酔でなければ対応できないような障害者歯科治療も行っています。さらに他科入院患者さんの口腔管理、特に周術期口腔ケアも行っています。
現在、口腔科の常勤医は3名で、いずれも口腔外科を専門としていますが、熟練した非常勤医の応援を受け木曜日には顎補綴、障害者歯科、第1・3水曜日には顎関節外来を設置しています。なお当科は、日本口腔外科学会認定研修施設です。
スタッフ紹介
常勤医3名、常勤的非常勤医2名、専門的治療を担当する臨時の非常勤医9名、臨床研修医1名、及びコメディカルスタッフ4名で外来診療をおこなっています。
氏名 | 資格 | 専門分野 |
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田中 潤一 たなか じゅんいち (部長) |
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口腔外科全般 (口腔腫瘍、口唇・口蓋裂・顎変形症などの発育異常、顎の炎症、外傷などの処置や埋伏歯などの抜歯等) |
伊藤 亜希 いとう あき (医長) |
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口腔外科全般 |
市川 秀樹 いちかわ ひでき (医長) |
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口腔外科全般 |
八木澤 潤子 やぎさわ じゅんこ (非常勤医員) |
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口腔外科全般 |
渡邉 美貴 わたなべ みき (非常勤医員) |
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口腔外科全般 |
木住野 義信 きしの よしのぶ (非常勤医員) |
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顎関節症の治療 |
野澤 健司 のざわ けんじ (非常勤医員) |
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顎関節症の治療 |
宮田 利郎 みやた としお (非常勤医員) |
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障害者歯科医療における歯科麻酔 |
野本 俊太郎 のもと しゅんたろう (非常勤医員) |
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顎補綴治療 |
専門分野・特色
当科は医療連携を協定している関係上、豊島区、文京区、北区から紹介の患者様が多くを占めています。しかし、入院手術を要する患者様の多くは都内全域や都外から紹介されています。
2019年度の新来院の患者様と再初診の患者様の合計は2,485名で、この中の267名に対して入院下での治療を行い、更に181名に対して中央手術室において手術を施行しております。
以下に2019年度の入院手術症例の内訳を示します。顎変形症手術や口唇口蓋裂の症例が多いのが当科の特色です。
顎変形症 | 56例 (うち口唇口蓋裂 4例) |
口唇口蓋裂(2次手術) | 4例 |
プレート除去 | 40例 |
嚢胞 | 17例 |
良性腫瘍 | 14例 |
悪性腫瘍 | 9例 |
炎症 | 14例 |
骨折 | 8例 |
唾液腺 | 2例 |
基礎疾患を有する患者の抜歯 | 47例 |
障害者全身麻酔下歯科治療 | 15例 |
その他 | 41例 |
計 | 267例 (うち181例は中央手術室での執刀) |
顎口腔領域疾患の診断および治療
治療の多くは、外来での埋状歯抜歯ならびに基礎疾患を有する患者さんの抜歯や小手術ですが、入院が必要な各種口腔外科的疾患にも多く対応しております。当科では医療連携に基づき、歯科医院では対応困難な腫瘍、外傷、炎症、先天及び発育異常、嚢胞、口腔粘膜疾患、唾液腺疾患、顎関節疾患などに対し、幅広く診断及び治療を行っておりますが、なかでも顎変形症などの手術が多いのが特徴です。
重度障害者の歯科治療
精神発達遅滞、脳性麻痺などを持つ重度障害者あるいは治療非協力者に対し、全身麻酔下での集中歯科治療を行っています。また、全身的に基礎疾患を有する方の観血的処置をモニタリングしながら行っています。
入院患者の口腔内管理および周術期の口腔ケア
院内他科に入院している方に対し、依頼に応じて口腔内管理を行っています。しかしながら長期間在院する方に対しては、歯科保存治療あるいは補綴治療が可能ですが、短期間の方にはできないため、応急処置にとどめ、地域医療機関の先生方に逆紹介させて頂いております。
また、他科で手術を受ける患者さんには、必要に応じて周術期の口腔ケアを行っております。
診療実績
項目 | 2016年度 (件数) |
2017年度 (件数) |
2018年度 (件数) |
2019年度 (件数) |
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顎変形症 | 29 (口唇・口蓋裂 1) |
46 (口唇・口蓋裂 3) |
46 (口唇・口蓋裂 8) |
56 (口唇・口蓋裂 4) |
口唇・口蓋裂 | 16 | 13 | 6 | 8 |
悪性腫瘍 | 5 | 11 | 14 | 9 |
良性腫瘍 | 17 | 13 | 5 | 14 |
埋状智歯抜歯(外来症例) | 827本 | 897本 | 1204本 | 1239本 |